今は何をするにもポータルサイトじゃないですか。衣・食・住は特に。もちろん不動産業界にも多数のポータルサイトがあります。賃貸物件・売買物件・住宅ローン・リフォームなど多種に渡ってポータルサイトが登場しています。
その中でも「賃貸物件をインターネットで探せるようになった事」でスゴイ便利になりました。以前は引っ越しをする時は不動産屋さんに足を運んで物件資料をもらっていました。今は違います。「ネットでポン」です。意味わかりますか。ネットでキーボードをポンポン押せば賃貸物件の情報が押し寄せる波のごとく出てきます。
「何時でも何処でも誰でも」インターネットで賃貸物件が探せるのです。時間的制約・場所的制約が取っ払われたと言っていいでしょう。これが「情報革命」というやつです。言いたかっただけなので気にしないでください。
このように、不動産に関する多種のポータルサイトの登場によって一般消費者の利便性は格段に向上しました。これといったデメリットも見つかりませんし。「向上した」というよりも新たなステージに突入したという方が適切かもしれません。とてつもない進歩だと思います。
しかし、ポータルサイトに関しては下記のような疑問を持たれたことはないでしょうか。私だけだったら少し寂しいですけど。。。
目次
- 1.なぜ情報の流れが「オーナー⇒ポータルサイト⇒消費者」ではないのか?
- 2.ポータルサイトへ物件を掲載する費用は誰が払っているのか?
- 3.なぜ多数のポータルサイトに同じ物件が掲載されているのか?
- 4.まとめ
1.なぜ情報の流れが「オーナー⇒ポータルサイト⇒消費者」ではないのか?
今までの物権情報の流れは、
『オーナー⇒不動産会社⇒一般消費者』
でしたが、ポータルサイトの登場によって、
『オーナー⇒不動産会社⇒ポータルサイト⇒一般消費者』
というように登場人物が「1名」増えてしまったのです。
私の中でインターネットというものは、
「情報提供者と情報が欲しい人を直接繋ぐことができるシステム」
つまり
『オーナー⇒ポータルサイト⇒一般消費者』
このような形が本来の理想形のはずです。が、こと不動産業界のポータルサイトにおいては登場人物が1名増えています(他の業界のポータルサイトでも同様かもしれませんが)。なぜこのような事になっているのか。
それはポータルサイトのメインとなる顧客が不動産会社だからです。不動産の物件情報を多数持っているのは不動産会社です。ということは、そこからの広告料を収益の柱にするという事は必然です。登場人物が増えてもそこを外すことは出来ませんでした。
つまり、これはポータルサイト側の理由によるものです。直接物件のオーナーを顧客にしても良かったのですが、よりポータルサイトビジネスを展開しやすいように顧客を不動産会社に設定しました。1つの不動産会社が多数の物件情報を持っているので、1人1人のオーナーにお願いするより効率的ですもんね。
2.ポータルサイトへ物件を掲載する費用は誰が払っているのか?
仲介業者に仲介をお願いをしている物件の広告宣伝費は、仲介業者の通常の業務の範囲内であれば仲介業者が費用負担します。もちろん、何らかの理由を付けて広告費を請求してくる悪徳仲介業者もいましたが(今でもいますが)、基本は仲介業者負担です。主に投函チラシや新聞折り込み、ダイレクトメールといったものですね。
しかし、インターネットの普及に伴ってポータルサイトが登場した今、広告宣伝の主役はポータルサイトに移り変わりました。ポータルサイトに物件情報を載せておけば、消費者が自ら物件を探してくれますので、これ程便利な広告方法はありません。旧来の広告方法+ポータルサイト広告が現在の主流です。
その結果、ポータルサイトへの広告出稿する費用が新たに発生しました。この費用も仲介業者の通常の業務の範囲内なので仲介業者が費用負担します。「月額固定型」「成功報酬型」の2種がありますが、おおよそ数万円~数十万円/月額となります。結構重い費用ですよね。オーナー側に「広告費を下さい」と言いたくなる理由が分からなくもありません。
2.なぜ多数のポータルサイトに同じ物件が掲載されているのか?
よくあるのがこれ。私も経験がありますし、皆さんも経験されていると思います。物件を探していると同じ物件が同じ価格で同じポータルサイトに登場することがあります。「何だこれっ!?」って思われるでしょう。これには不動産業界特有の理由があります。
不動産の仲介をお願いする場合、別に1社だけにお願いする必要はありません。複数の不動産会社に客付けを依頼することは普通の事です。オーナーからすると、空室は早く埋まるに越したことはありません。ですから、複数の不動産会社に客付けを依頼します。そして依頼された多数の不動産会社がポータルサイトに広告を出すので、このような事が起きるのです。
そもそも取り扱い会社が限られる物件などほんの一部しかありません。どの不動産会社でも取り扱える物件が大多数を占めます。なので、同じ物件が掲載されることは良くあることなのです。一般消費者からすれば混乱のタネとなり得るので、困りますけどね。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ポータルサイトによって利便性は格段に上昇しましたが、まだまだ改善の余地はありそうです。賃貸物件のオーナーと一般消費者を直接結ぶサイトも拝見したことがあります。不動産における今後の情報革命に期待ですね。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。