子育て世帯の方々にとって住宅選びは本当に大変だと思います。なぜなら、住宅を選ぶ際に考えなければいけないことが多すぎるからです。子供の事を考えた間取や部屋の大きさ・収納などはもちろんの事、保育園や幼稚園、小学校や中学校などの事も考えなければいけません。
その他にも色々とあります。駅やスーパーは近くにあるのか、公園などの公共施設はあるのか、病院は近いのか、などなど。全部の要素を挙げていったらきりがありませんし、全部の要素をすべて満たしてくれる住宅が見つかることは滅多にないでしょう。
そこで今回は、子育て世帯の住宅選びにおいて「特に真剣に考えて頂きたいポイント」と私が考えているものを挙げていきたいと思います。賃貸ならまだしも住宅を購入してしまったら後戻りは出来ませんからね。
この記事の目次
1.周辺環境
住宅周辺の環境は非常に重要です。
- 治安
- 公共施設
- 生活関連施設
特に上記3つのポイントを中心に検討をするべきでしょう。下記で1つずつ触れていきます。
治安
当然の事過ぎて説明不要かもしれません。お子様がいる場合には今まで以上に治安が良い地域を求めるようになります。。治安と言えば 犯罪の発生件数が一番気になりますが、犯罪の発生件数はその地域の人口と比例関係にあります。ですので、人口が多い 地域は犯罪の発生件数が高いですし、人口の少ない地域は犯罪の発生件数が少ないのです。
なので犯罪の発生件数ではなく人口100人当たりの犯罪件数などの指標で治安を図るべきでしょう。また、近隣に警察署や交番があるのか、地域住民による夜間パトロールの有無などを調べた方が良いでしょう。
地域住民による夜のパトロールを実施している場所は、犯罪の発生件数も減少するようです。パトロールが行われている場所で犯罪を犯そうとする人など滅多にいないでしょう。
生活関連施設
生活関連施設とは公園や児童館、図書館など施設、スーパーや薬局などの食品や日ち用品を扱う店舗、各種病院の事を表しています。これらは日常生活に必要不可欠な施設なので、近隣にあるに越したことはありません。住宅を購入する前に「どの施設が何処にあるのか」を地図を調べておく必要があります。特にお子様が小さい時は、抱っこ紐やベビーカーを押しての移動が多くなります。ムリなく通える距離に生活関連施設が無いと、非常に不便です。
お子様が小さい時には児童館にお世話になることが多いと思います。児童館は室内を開放しているので雨の日でも遊べます。地域によっては児童館が全くない地域もありますので、調べておいた方が良いでしょう。
また小学校入学以降になると、お子様が友達と公園や図書館に行くようになります。自宅から公園や図書館へ向かう道路にはしっかりと歩道があるのか、夕方暗くなった場合にも街路灯があるのか、などは事前にチェックしておくべきです。
交通機関
言うまでもありません。駅やバス停からの距離は十分に把握しておきましょう。
2.校区
校区に関してはお子様の年齢別に考えるのが良いでしょう。
主に、
- 乳幼児期
- 小・中学校期
- 高校・大学期
上記のように分けて考えると分かりやすいです。
乳幼児期
この時期に関しては、近隣にある保育園や幼稚園が入りやすいかどうかが特に重要です。今は待機児童問題が社会問題化しています。産休が終わり仕事に復帰しようとしても、お子様を預かってもらえる施設が無ければ仕事復帰が遅れてしまいます。
政府や自治体も対策に乗り出しています。居住地域の認可保育園に入れないお子様を定員に余裕がある近隣の自治体の認可保育園で受け入れる、保育士1人当たりの子供の数の検討、などの基準緩和策が協議されています。しかし、お子様の安全確保が第一であるとして、否定的な意見が多いという事も否めません。
待機児童問題に関しては自治体により対応が千差万別です。住居の購入を検討している自治体の待機児童への対応策なども調べておいた方が良いでしょう。
小・中学校期
校区は住宅選びにおいて非常に重要なポイントとなります。より良い校区を求めて引っ越す方もいらっしゃいます。しかし、残念なことにより良い校区周辺に住宅を探すことはなかなか難しいのが現状です。どのご家庭も考えることは一緒という事です。
通学路の安全性・お子様の足で学校までの距離なども気になりますが、まずは近くに評判の良い学校があるかどうかが重要になります。国立小学校を受験するご家庭が増加していますが、国立小学校の受験には「学校から〇分以内の距離」という制限が設定されています。受験の為に引っ越しをする方もいらっしゃいますので、受験を検討している方は国立小学校との距離には十分に気を付けてください。
また、小学校高学年になると塾に通うお子様も増えるのではないでしょうか。塾が近くにあるかどうか、塾への通学路が安全かどうか、なども調べる検討しておきましょう。
高校・大学期
この時期のお子様の進学などに関しては、住宅購入の際に検討のしようが無いというのが本音です。お子様がどこの高校や大学に進学するかなどはなかなか分かるものでは無いと思います。1点だけ注意点を挙げるとすれば、大学生の1人暮らしには家賃の他に生活費などの仕送が必要です。先日知り合いが、大学生の1人暮らしには家賃と仕送り合わせて年間「200万円」程度必要と言っていました。恐ろしい金額です。「経費で落ちないかな!?」と言っていましたが、どう考えてもムリでしょう。税務署に怒られるだけです。
3.公的機関の子育て支援制度
公的機関の子育て支援制度は地域によって大きな差があります。支援制度が充実している地域もあれば、まだまだこれからの地域もあります。しかし、この点に関しては事前に十分な調査をすることが可能です。検討している地域の制度をしっかりと確認しましょう。
参照:厚生労働省HP「次世代育成支援に係る先進的取組事例」
- 子育て支援の具体例
- 医療費助成
- 保育費助成
- 子育て支援センター
医療費助成
自治体により医療費助成の対象年齢にが違います。例えば大阪市では平成29年11月診療分から医療費助成の対象年齢が15歳⇒18歳に拡充されました。(※平成30年2月現在)
参照:大阪市HP「こどもの医療費を助成します」他方、仙台市では従来通りの15歳までとなっています。(※平成30年2月現在)
参照:仙台市HP「子供医療費助成」医療費が15歳までなのか、それとも18歳までなのかの違いはとても大きな違いです。医療費の対象年齢はその自治体のHPなどで確認することが出来ます。一度は見ておきましょう。
保育費助成
保育費の助成も自治体によって対応は様々です。例えば、東京都品川区では、差額助成と定額助成という形で保育料の助成を行っています。
参照:東京都品川区HP「令和2年度認証保育所保育料助成制度について」他方、東京都北区では差額助成という制度のみを設けています。
参照:東京都北区HP「保育料補助制度のご案内」全国的に見ると、「幼稚園は無料」「2人目以降の保育料が無料」など様々な制度があります。こちらも要チェックです。
子育て支援センター
子育て支援センターとは、厚生労働省の通達に基づく施設であり、運営の主体は市区町村>です。
参照:Wikipedia「子育て支援センター」子育てに関する相談や、地域の子育てサークルなどへの支援、子育てに関する各種情報の提供を行っているセンターです。特にお子様が小さい時に近隣に子育て支援センターがあると非常に心強いです。マストというわけではありませんが、検討材料のプラス要素として考えてみてはいかがでしょうか。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
お子様がいらっしゃるご家庭の住宅選びは本当に大変です。考える事が山ほどあります。まずは色々な情報を集め、その情報に優先順位をつけ、取捨選択をしていくのが一番理にかなった方法ではないでしょうか。
住宅は一度購入したらやり直しがききません。だからと言って「あれもこれも」を求めてしまうと、決まるものも決まらなくなってしまいます。
この記事が子育て世代の方々の住宅選びの一助になれば幸いです。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。