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2018.08.18   2020.07.14

住宅ローンの基準の1つに年収400万円が多いのはなぜか?

マイホーム

昔から気になっていたことがあります。「なぜ日本の住宅ローンの多くは年収400万円が基準になっていることが多いのか?」です。住宅金融支援機構が取り扱っているフラット35も年収400万円が基準の1つになっています。

なぜなのでしょうか。キリが良い数字ということであれば、500万円の方が適しています。まぁキリが良いか否かで住宅ローンの条件を決められても困りますけど。。。もちろん、金融機関によっては、

年収300万円以上あればOK

年収制限無し

という場合も存在します。あくまで、「年収400万円を1つの基準にしている場合が多い」という条件のもと、この記事を読んでいただければ助かります。

住宅ローンは年収に大きな影響を受けます。年収が500万円の人と年収が1,000万円の人では、住宅ローンとして借りられる金額は当然異なります。年収が高ければ高い程、当然借りられる金額も高くなるのです。まぁ年収次第では住宅ローンを組まずともマイホームを購入できる方もいらっしゃるとは思いますが。。。

この年収、日本ではいくら位が平均であるのかご存知ですか。現在の日本では、正社員ではない派遣社員やパート従業員などの多様な働き方が存在しています。なので、300万円~350万円が日本人の平均年収ではないのか、と私はイメージしていました。”日本は低賃金”と言いたいわけではなく、多様な働き方があることにより平均年収が低下しているのではないかと思っていました。しかし、現実は違いました。

日本人の平均年収422万円(平成28年度)

参照:平均年収.jp

失礼な話かもしれませんが、私の想像よりも遥かに上を行く平均年収でした。皆さん、何気にガッポリ稼いでるんですね。私が勝手に1人で騙されていたようです。私もまずは平均年収以上を目指さねば。。。

この日本人の平均年収である約420万円と住宅ローンの基準の1つである400万円、非常に近しい金額であると思いませんか。「平均年収を1つの基準として住宅ローンを貸し出すか否かを決める」、何となく理にかなっているように思えます。1億総中流階級を目指している(?)日本人にとっては最も適した基準です。

まず、日本においてごく一般的な住宅ローンになりつつある「フラット35」。独立行政法人とはいっても、国がバックにいることは疑いのない事実です。日本人の平均的な一般家庭を基準に条件を策定している、という事が良く分かります。

参照:フラット35「ご利用条件」

”平均的な一般家庭に平均的な住宅ローンを提供する”、という趣旨なのかどうかは分かりませんが、現実としてそのような形になっています。フラット35に年収制限はありませんが、年収が400万円未満の場合には借りられる金額が年収400万円以上の場合よりも少なくなります。

一般の金融機関、特に都市銀行などにおいても年収400万円が基準の1つであることが多いようです。今のところ、冒険をする必要が無いメガバンクには当然の考え方なのかもしれませんが。他方、冒険をする必要があったり、冒険が好きな金融機関は、

年収が300万円以上

年収制限なし

などのよりアグレッシブな住宅ローンを提供します。これは「様々な所得者層の住宅ローン需要を取り込もう」という戦略の1つであり、一考の価値があると私は思っています。住宅にも”松・竹・梅”(高品質高価格の住宅もあれば、徹底的に価格訴求をしている住宅もある)ありますし、食品にも高いものもあれば安いものもある。平均年収の所得者層を狙っていく住宅ローンもあれば、それ以外の所得者層を狙っていく住宅ローンもあるという事です。

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このような積極的に住宅ローン需要を獲得しようとしている金融機関には、ネット専業の金融期間が多いです。店舗を構えず人件費を抑え出来る限り費用を削減することによって、住宅ローンを提供するのです。条件が緩やかな分、金利が高めに設定されることがほとんどですが、リスクとリターンの関係からは致し方ないでしょう。住宅ローンの返済原資は”年収”であり”給与”です。給与が高ければリスクが低く給与が高ければリスクが高い、と金融機関は考えていますので。


またまた私にギモンが生じてしまいました。それを今から皆さんとともに解決していきたいと思います。それは、

「年収1億円以上限定」のような高所得者層限定の住宅ローンがあっても良いのではないか?

つまり”松・竹・梅”の松を取りに行く住宅ローンです。例えば、

金利はマイナス金利を適用!

住宅ローンを借りるだけで儲かります

融資期間最長100年!

ひいひい孫までリレー返済可!

融資金額最大100億円!

日本の○○城を自宅にすることも夢じゃない!?

※歴史的建造物である○○城を一般の個人が購入すること出来るのか否か、という難しい話は横に置いておきますのでご了承下さい。

このような住宅ローンがあったら借りる人いますかね。借りるだけで儲かるので借りてくれる人、多分いますよね。まぁ金融機関が絶対に提供してくれないとは思いますけど…

ちなみに、前述した平均年収を調査したサイトによると、公務員の平均年収は633万円(平成28年度)でした。「なぜ私は不動産業などに携わっているのか?」「公務員を目指すべきではなかったのか?」「生まれ変わったら公務員一択!」と自問自答する今日この頃です☆

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

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