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2018.05.09   2020.07.12

私がおススメする熊本の道の駅”宇城彩館”

熊本の道の駅を紹介します!

“熊本の宇城”という地域に”宇城彩館”という道の駅があります。

立地は決して良いとは言えません。熊本の中心部から車で40~50分は掛かります。熊本の中でも「ちょっと田舎かも」という場所だと思います(気を悪くされた方がいらっしゃったらすいません…)。しかし、この宇城彩館、めっちゃ売ります。いつも店内は大混雑です。一説によると、年間売上高は15億程度だとか。たった1店舗で。しかも、立地も決して良いとは言えない。むしろ、悪い。さらに、その商品のほとんどが、毎朝地元の生産者さんが店舗に持ち込む”野菜”や”果物”や””や”総菜”。新鮮さが手に取るように分かります。

宇城彩館エントランス

道の駅は一般的なスーパーマーケットやディスカウントストアとは完璧に一線を画しています。だからお客さんが多いのかもしれません。こう言っては怒られてしまうかもしれませんが、スーパーはどこに行っても店頭に並んでいる商品はほぼ一緒です。違うのはその”価格”。”成城石井”さんなどの一部のスーパーは他のスーパーとの差別化に成功していますが、後はどんぐりの背比べ。なんだかんだ言っても価格勝負なんですよ、スーパーマーケット市場は。。。

そう考えると、宇城彩館さんはスゴイです。完全に独自路線。特に目を引くのが総菜。地元の方が毎朝作っているのでしょう、手作り感が満載です(総菜の写真がなくてすいません…)。しかも安いんですよこれが。一般のスーパーさんよりも安い商品も多々あります。「この価格で儲かるんですか???」と聞きたくなるほどです。

宇城彩館の野菜 宇城彩館の商品

宇城彩館に並んでいる総菜は「レンジでチン」「お湯でボイル」なんかしてませんよ、絶対。私くらいのレベルに到達すると商品を見るだけで分かります。”手作り”なのか”レンジでチン”なのかぐらいは。夕食が「妻の手料理なのか」はたまた「総菜をお皿に並び替えただけなのか」は一目瞭然です。。。

勘違いしないでください。道の駅と比較することによってスーパーの悪口を言っている訳ではありません。最近のスーパーさんでは総菜コーナーに、

店内で調理しています!

という張り紙をしているお店が多いです。「なぜ今さら…???」というギモンが湧かなくもないですが。「レンジでチンやボイルするだけでなく、しっかりと調理をしている」という事を消費者に伝えたかったのでしょう。確かに、依然と比べてスーパーさんの総菜は美味しくなりました。一時期はマズすぎて「二度と買うか!」と思ったこともありましたが、やはりお客さんが離れてしまったのでしょう。出来る限り美味しいものを提供するような体制になっているように思います。


ここで、私が思う”スーパーマーケットと道の駅の違い”を表にしてみます。

スーパーマーケットと道の駅の戦略の違い
区分 スーパーマーケット 道の駅
①商品構成 様々な商品を幅広くラインナップ 総菜がメイン
②商品の陳列 スーパー側が行う 納品者が行う
③商品の製造者 全国各地の食品メーカー等 地元の食品メーカーや個人
④立地 人や車の流れが多い場所 不問
⑤手数料 40~50% 15~20%
⑥運営主体 民間 行政(地方自治体)

⑤の”手数料”について補足で説明をします。まず、一般のスーパーの場合は食品メーカーから納品された商品に対して40~50%の粗利益を求めてきます。例えば、スーパーでの販売価格が1個100円の商品があるとします。その商品を販売することによってスーパーが50%の粗利益を得たい場合には、食品メーカーから1個50円で納品をしてもらえれば良いのです。なので、商品によってはスーパーからの値下げ圧力がハンパじゃないこともあるようです。まぜ私がそのような事まで知っているのかと言えば、義父が食品メーカーを経営しているからです。そこら辺の事情はよく知っています。

50%も持っていくなんてボッ〇クリではないのか?」と思う方も多数いらっしゃるでしょう。しかし、スーパーマーケット業界って利益率が低い業界なんです。最終的な利益なんて数%しか残りません。それだけ、人件費やら建物維持費やら広告やらにお金が掛かっているのです。50%の手数料は「集客装置としてのスーパーに商品を陳列してもらう対価」と考えたほうがよいかもしれません。人を集めるということは想像以上にお金が必要なのです。

他方、道の駅は良心的です。手数料が15~20%なので。運営主体が行政であるという事も関係しているとは思いますが、納品業者としては助かります。以前、親戚がディスカウントストアと道の駅に”寿司”や”巻き寿司”を製造して納品をしていました。その親戚曰く、「ディスカウントスーパーは利益率は低いが大量に売れる。道の駅は利益率は高いが売れるのは少量」と言っていました。核心をついた発言だと思います。

その低手数料が仇となっているのか否かは定かではありませんが、赤字経営の道の駅は結構あるそうです。熊本にも多数の道の駅がありますが、宇城彩館のような規模も売上も大きい道の駅は稀です。ほとんどが小規模での運営になっています。「ここはなかなか厳しいんじゃないかな~」と私が思う熊本の道の駅も多数ありますし。

道の駅は”地元の農産物の販売”することが主な趣旨です。利益ももちろん必要ですが、まずは地元の農産物の販売。なので地元の生産者が商品を販売しやすいように手数料が設定されているのではないでしょうか。

宇城彩館の経営方針

参照:宇城彩館HP

手数料が安い分、お客さんにとっても購入しやすい金額設定になっているのです。商品の納品業者とお客さんには有難いお店です。運営側にとってみれば大変かもしれませんけど。。。

そんなことをを考えながら私も「何か買って帰ろう!」と思い、おもむろに財布の中身を見たところ、

財布にお金が入っていない

なんと財布に数十円しか入っていませんでした。普段は100万円程度は持ち歩いているのですが、きょうはなぜか数十円。「昨日、どこかで寄付でもしたっけ!?」と現実逃避をしながら何も買わずに駐車場に消えていきました…

ウインドウショッピング、最高っす☆

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