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2017.10.29  

不動産を「買う」ことと「売る」ことの難易度が違いすぎる件

不動産の売却

不動産業においては「売却」するという行為がダントツで難しいです。もう、売れない物件は本当に売れません。

 

そのような経験から生まれた言葉があります。

 

不動産は馬鹿でも買えるが馬鹿では売れない

 

です。不動産はお金があれば誰でも買えます。お金が無くても銀行さんが貸してくれれば買えます。しかしお金があっても不動産は売れません。株は証券取引所がありますのですぐに売れますよね。売ろうと思えばネットでポンです。

 

 

私、ネットサーフィンが好きなので、よく不動産投資で多額の不労所得を得られた方々の記事を読ませていただいています。

 

「毎月50万円の収入が達成できたので早期リタイア!」「ニートだった僕が不動産投資で年収3,000万円!」

 

このように不動産投資により人生が激変した方々が多数いらっしゃいます。ほんとうにおめでとうございます。

 

 

だがしかし、喜ぶのはまだ早い。早いと言えば私は今朝4時に起きました。私の情報は要らないですね。

 

 

その人生を変えてくれた物件、最後は売却できるのでしょうか。価格さえ下げれば売却は出来るでしょうが、その価格で売却して大丈夫ですか。今までの利益、吹っ飛びませんか。

 

利益が無くなるだけならまだ良いかもしれません。地獄なのはローンを引いてた時。にっちもさつちもいかなくなるでしょう。これまた人生が激変します。新たなステージに突入です。

 

 

羨ましいから言っている訳ではありません。妬みでもありません。

「神様は人を選ぶ」という事実に真正面から向き合えないだけです。

 

 

不動産市場全体が上向きの時は良いんです。売れますから。欲を出さなければ。欲をだして「これで儲けてベンツ買ってやるぞ!」とかになってしまったら売れません。

 

問題なのは不動産市場が下降気味の時です。売るに売れません。売ろうとしても買った価格よりも安くはなかなか売ることはできません。精神衛生上の問題です。

 

こう考えると、良い時も売れない悪い時も売れない。ではいつ売るのか?

 

いまでしょ!

 

ウソです。今売らなくても大丈夫です。流れで書いただけです。

私は「不動産投資を行う場合には最初から売却の時期や条件を決めておくべきである」と思っています。

 

例えば、

  • 5年後に売る
  • 現金が〇〇万円溜まったら売る
  • 物件価格の相場が〇%上昇(下落)したら売る

などを決めておけば良いのです。それでも買ってくれる人がいなければ売れませんが。

 

 

時々「将来の年金代わりに家賃収入」にというフレーズを耳にしますが、どうなんでしょうか。

何があっても家賃収入が入ってくるのであれば、確かに年金の代わりになります。

空室になっても家賃収入が入ってくる仕組みがあればです。そんな都合の良い話はありませんが。

 

サブリース会社は利益がでなくなったり都合が悪くなったら一目散に徹底します。家賃の保証にはなりません。

どこかの保険会社さんが「家賃保証保険」でも作ってくれれば良いとは思いますが。

「10万円の家賃を月々3,000円で保証します」みたいな。日本全国の不動産オーナーが加入するでしょうね。

 

不動産投資の応急処置

 

以前も書いたかもしれませんが、コラムなどで不動産投資における自身の成功を高らかに語っている方々は、

 

今のところ

 

成功されている方々がほとんどである、ということは忘れないでください。「不動産を売却する」という最難関の試験を突破していないのです。つまり最終的な利益が確定していない方が多いのです。

 

「〇〇すれば不動産投資は成功する!」ってアナタ、まだ物件売却してないから最終的な利益が確定してないじゃないですか!と何回PCの画面にツッコミを入れたかは数え切れません。「PCは友達」です。

 

 

例えば、こんな恐怖につつまれるお話もあります。

 

 

とある投資家の方が地方の賃貸アパートを購入されました。築年数は20年超なのですが、

 

  • 駅から徒歩3分
  • 賃貸需要の活発な地域
  • 高利回り

 

その投資家さんは迷わず投資をされたそうです。銀行さんでフルローンが組めたので5,000万円のフルローンを組みました。

 

投資して1年目は放置プレーでもガッポガッポ現金が入ってきたそうです。毎日の行動パターンが「飲む・食う・寝る・通帳を確認する」の4つだけだったと言っていました。日記をつけるのが簡単です。

 

しかし、2年目から空室が頻発。

クリーニング費、原状回復費、募集費用etcであっという間にパッションレッド。そこに追い打ちをかけるように設備が壊れ、見積もりが数百万…

 

「ここまでか…」と売却しようとしたところ、買い手が全く現れません。やっと買付証明書が出てきたと思ったら、残債務より500万円も低い数字でした。

 

私が聞いたのはここまで。その後はどうなったのかは分かりません。考えるだけでゾっとします。

 

 

不動産投資で失敗して一文無し

 

 

この投資家さん、1年目は成功していたのです。その段階でこの投資家さんが

「地方で駅近・築20年超・高利回りの物件を買えば成功する」というコラムを書けば、皆さんもこの投資家さんの事を「不動産投資の成功者」と思うでしょう。その後この投資家さんがどうなったのかは知らずに。

 

 

 

不動産の売却に関する情報って少ないですよね。インターネットで「不動産 売却」と検索すると、ほとんどが税金のお話です。いいですね、儲かっている人は。儲かるどころか損をするかしないかの瀬戸際にいる人たちの為になる情報って本当に少ないんです。

 

ひょっとしたら見えない力が働いて、そのような売却の恐怖体験が意図的に削除されているのかもしれません。恐怖ばかりが記載されていたら、誰も不動産投資を行わなくなりますし。

 

 

なので、私が売却に関してこれだけは覚えておいて欲しいという事をいまから言います。先日も言いましたが、

 

「購入価格>売却価格」を想定して不動産投資を行ってください

 

これだけでは忘れないでください。建物の価値はどんどん下がっていきますので当たり前の話なんです、本当は。でも、このことを想定していない投資家さんが本当に多い。

 

もし、売却によって利益が出るのであれば「ラッキー」くらいに思っておいた方がよいでしょう。「この物件に投資をした場合、どの程度の売却損までなら許容できるのか」ということを想定して投資を行う事が賢い投資方法です。

 

 

そういう私も若かりし頃、不動産の売却に関して恐怖の体験をしました。

 

何区画か空きのある数十億もするビルを購入し、テナントさんに新たに入居してもらって満室にしてから不動産ファンド等に売却するというスキームのプロジェクトをやっていました。計画は順調に進んでいましたが、突如事件が起こりました。新たなテナントさんに入居頂いた以上に、退去されるテナントさんが出てきてしまったのです。

 

これは大問題です。賃料収入が購入時よりも下がってしまいますので、売却価格も下がります。計算したところ相場の利回りで売却した場合、〇億円の損失が発生してしまうことが分かりました。焦りました。儲かるどころか一瞬で億単位の損失です。

 

売却に関する想定が甘すぎたとしか言えません。私のミスです。

 

テナントさんの業績が思わしくなく、規模を縮小するという理由での退去でした。その時に、「不動産の所有者は賃借人さんの業績にも気にかけておかなければいけないのか」と反省しました。不動産業の難しさを初めて肌で感じた経験かもしれません。

 

最後にもう一度言わせてください。

 

不動産は馬鹿でも買えるが馬鹿では売れない

 

今のうちにメモっておいて明日から使っていただいて構いません。私の許可は不要です。

 

最後までお読み頂きましてありがとうございました。

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