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2020.08.10  

東京(都心部)での不動産投資におけるメリット・デメリットとは?

東京都の不動産投資のメリットとデメリットとは?

不動産投資は、大きく分けると賃貸収入を期待するインカムゲイン目的と売却益を目指すキャピタルゲイン目的の2種類があります。インカムゲイン目的では、賃貸ニーズの大きさに最も注目する必要があり、キャピタルゲイン目的では不動産価格が上昇する可能性に最も注目しなければなりません。この2つの面から東京(都心部)の不動産に投資するメリット・デメリットについて解説します。

 

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東京(都心部)の人口・世帯数の2040年度予測と全国平均との比較

東京都の様子

東京(都心部)における不動産投資に重要な賃貸ニーズの大きさと不動産価格の上昇に大きな影響を与えるのは、ミクロ的には交通の便や住環境、および将来の発展(鉄道網や新駅の誕生、あるいは商業施設を含む大規模開発の)ですが、マクロ的には人口・世帯数の推移です。

よく知られていることですが、日本は少子高齢化がますます進展し、人口・世帯数が減少していきます。この減少は、賃貸ニーズや不動産購入のニーズを低下させることから不動産投資の魅力は薄れます。

このため、不動産投資にあたっては、基本的なデータとして東京(都心部)の将来の人口・世帯数がどうなっていくか押さえておく必要があります。

 

東京都および全国の2040年までの人口・世帯数の予測

東京の都心部を区部と定義すると、東京都と全国の人口・世帯数の予測は以下の表のとおりです。 表から人口・世帯数は、日本全体では減少を示していますが、東京は全国からの人口流入が続くため、2040年度までの予測では減少ではなく、むしろ増加しています。

そして都心部の区部では、その増加率がさらに大きいことが分かります。

単位:万人・万世帯

 

2015

2040

増減率

人口

東京都全体

1,352

1,360

0.6

都心部(区部)

927

971

4.7

全国

12,710

11,092

12.7

世帯数

東京都全体

669

722

7.8

都心部(区部)

479

532

11.0

全国

53,332

50,757

4.8

*東京都のデータは20193月発表の「東京都世帯数の予測」から引用。

*全国のデータは人口が国立社会保障・人口問題研究所が2018年に推計した「日本の地域別将来推計人口」から引用。

世帯数は同研究所の同年推計の「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」から引用。

不動産投資のメリットとデメリット

東京(都心部)で不動産投資を行うメリット

1.他地域よりも賃貸ニーズが多く不動産価格の上昇が期待できる

マクロ的な人口・世帯数の増加が続くことから、東京(都心部)においては、賃貸不動産物件投資では最も重要な家賃の上昇・高止まりや、空き室リスクが小さいメリットがあります。

また、国交通省が発表した「平成31 地価公示結果の概要」によると、土地の価格の上昇が商業地を除いて住宅地、工業地で大阪圏や名古屋圏の大都市圏と比較しても上昇率が大きくなっています。地方都市と比較すると、その上昇率は数倍の開きがあります。

なお、同じ東京の区部においても、千代田区、中央区、港区の3区は、他の区に比べても2040年度までの人口の増加率は高い値をしめしています。

また、2015年の単独世帯の比率が47.3%から2040年は51.2%に上昇。また、世帯主が65歳以上の高齢者世帯は、195.0万世帯から2040年は249.1万世帯に上昇します。

具体的な不動産投資にあたっては、さらにエリア別や世帯別にニーズの高い不動産に投資を検討することで、より大きなインカムゲインやキャピタルゲインを得ることが可能です。

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2.投資不動産に対するニーズが大きく万が一の投資からの撤退も容易にできる

投資は、原則として余剰資金で行うものですが、その資金が別の用途に必要になる場合や、より条件の良い投資にその資金を回すと、投資効率が良くなる可能性があります。

そのとき、不動産に対するニーズが小さいと売却したくても市場価格では早期の売却が困難です。

早く換金したいと、市場価格よりも大幅に値引きしないと売却が難しい可能性があります。その点、東京(都心部)では不動産ニーズが大きいので合理的な市場価格で売却が簡単にできます。

投資に回せる余剰資金の金額によっては、あらかじめ途中売却も考慮した出口戦略が必要です。

東京(都心部)で不動産投資を行うデメリット

1.都心部は物件価格が高額で投資リスクが高くなる

不動産に対するニーズが高いメリットがあるため、東京(都心部)の不動産物件は他の地域の物件よりも高額です。そのため、マクロ的には魅力がありますが、不動産の価値を左右するミクロ的な立地などを十分に考慮しないと、物件によっては不動産の価値よりも高額で購入して失敗するリスクが高くなります。

2. 投資回収に時間がかかる、また投資資金が高額で簡単に投資ができない

上記と同じ理由で、高額な物件が多く賃貸収入では投資金額の回収に時間が多くかかり、また魅力のある物件でも思い切って投資をする決断がなかなか難しいデメリットがあります。

まとめ

東京(都心部)の不動産物件への投資は、インカムゲイン目的であってもキャピタルゲイン目的であっても、総論ではメリットの大きな投資が可能です。しかし、一方で物件価格が高額であるため、投資資金に制限があると、分散投資が困難になることから1つの投資であっても失敗が許されない問題が生じます。

1つの物件に十分な検討を加えることで、東京(都心部)の不動産投資に成功できます。

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