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2017.12.24   2020.07.12

現物不動産投資にあって少額不動産投資にないものは何か?

不動産投資の種類

REITやクラウドファンディングの登場により、現在では少額での不動産投資が可能になりました。もともとREITは数万円から投資可能でしたが、クラウドファンディングではそれを超えて1万円から投資が可能です。かつての不動産投資では最低でも数千万円が必要であったことを考えると、REITとクラウドファンディングの功績は非常に大きいでしょう。

 

 

これによって、これまでは金銭的な問題で不動産投資に参入できなかった方々が不動産投資に参加できるようになりました。投資人口の増加は不動産市場全体の底上げになりますし、不動産業界にはびこる不透明性も少しずつ改善していくのではないかと期待しています。

 

 

しかし、不動産投資が少額になることによって得られなくなるものがあります。言い換えれば、現物不動産へ投資する場合にしか得られないメリットがあるということです。本日はその中でも特に重要と思われるポイントをご紹介していきたいと思います。

目次

1.ローンが利用できるのか否か

不動産投資と他の投資との一番の違いは「ローンを利用できるかいなか」です。金融機関で「株を買いたいのでお金貸してください!」と言っても「帰ってください!」と言われるだけでしょう。しかし、「不動産を買いたいのでお金を貸してください!」と言った場合には「こちらへどうぞ!」と言われます。門前払いはされません。アナタがよっぽど怪しいフインキを醸し出していない限りは。

 

 

このように、現物不動産への投資ではローンを利用することにより自己資金以上の投資を行う事が可能なのです。自己資金以上の投資を行う事が出来ますので、上手に投資を行えれば資産形成の効率及びスピードは他の投資と比べ物になりません。もちろん、その逆も然りですが。圧倒的なスピードで借金地獄い陥る可能性も…

 

 

REITやクラウドファンディングではローンは利用できません。投資金額は自己資金の範囲内です。リスク管理がしやすいと言えばしやすいのでしょうが、ローンを利用して現物不動産に投資した場合の効率性などは期待できません。「地道な投資」という言葉がピッタリです。

2.節税が出来るのか否か

現物不動産への投資は多かれ少なかれ節税の役目を果たします。「減価償却費による節税」「相続財産の価値を圧縮することによる相続税の節税」など。節税を第一目的として不動産に投資する人もいるくらいです。それが正しいのか間違っているのかは別として。

 

 

REITへの投資の場合、「NISA」を利用すれば毎年120万円までの非課税投資枠が設定されます。これにより、配当や譲渡益などが非課税になります。

 

NISAとは、通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。

NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金が掛からなくなる制度です。

イギリスのISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)をモデルにした日本版ISAとして、NISA(ニーサ・Nippon Individual Savings Account)という愛称がついています。

出典:金融庁ウェブサイト「NISAとは?」

 

ただし、NISAにもいろいろと問題があるようですが。購入した株式を売却したらそこで非課税として扱われなくなる、NISA口座で損失が発生しても損益通算や損失の繰り越しが出来ないとか。まだまだ発展途上という事なのでしょうが、もう少し詰めてから始めることは出来なかったのでしょうか。

節税

 

NISAを利用した節税はまだまだ始まったばかりであり現状は利用しづらいものです。「うまくいけば税金を節約できる」という程度の認識がよいかもしれません。それに比べて現物不動産投資における節税はインパクト大です。既に確立している方法ですので、しっかりと知識を得ておけば税金を大きく減らすことができます。

3.どの程度の利回りになるのか

REITやクラウドファンディングへ投資した場合の平均利回りは「約4%」です。預貯金や国債などと比べると非常に優れた利回りとなっています。1万円を普通預金に1年間預けていた場合には利子は1円未満ですが、REITやクラウドファンディングでは約400円ももらえます。全然違いますね。

 

 

現物不動産への投資の場合、その物件の種類や場所、築年数によって利回りは異なります。個人投資家に人気の1棟マンション及び1棟アパートの利回りは、表面利回りで平均8%前後あります。管理費などの経費を除いた実質利回りでも6%程度はあるでしょう。数ある投資商品の中でも高利回り商品であることに間違いありません。

 

 

このように現物不動産投資と他の不動産投資では利回りに大きな差が生じます。REITやクラウドファンディングでは不動産投資というよりも「プロに資産運用をお願いする」という側面が強いです。プロへ資産運用をお願いする分、手数料を支払わなければいけません。その手数料分が利回りの差であると考えて良いでしょう。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

このように、

 

  • ローン
  • 税金
  • 利回り

 

において、現物不動産投資とREIT・クラウドファンディングでは大きな違いが生じます。

 

少額の不動産投資も不動産投資家の絶対数を増やすという意味では必要不可欠なものです。プロに運用を任せるので初心者の方でも安心です。

 

しかし、現物不動産投資にしかないメリットがあります。醍醐味もあります。もちろん危険もありますけどね。。。

 

 

最後までお読みいただきましてありがとうございました。


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