熊本地方卸売市場、通称”田崎市場”。なぜ田崎市場なのか?と言えば、住所が田崎町だからです。それ以上でもなければそれ以下でもありません。この市場、平日の明け方からお昼前までは”威勢の良い魚屋さんや野菜屋さん””食材を求めて市場に集まる小売店や飲食店の仕入れ担当者””荷物を運ぶためのトラック”などでごった返しています。熊本県内のありとあらゆるところから人が毎朝集まってきますので、まぁハチャメチャですわ。。。
さらに残念なことに、市場の関係者は総じて車の運転が荒いです。食材を仕入れてお店に戻って仕込みをしなければいけないのは分かりますが、狭い道を結構なスピードで走り去っていく車もしばしば。私も市場に事務所を移転してからすでに2,3回は引かれそうになりましたよ… なので、田崎市場に来るときは時間に注意してください。一番危険な時間帯は6~8時です。しっかりとメモをしておいてください。
田崎市場では定期的に感謝祭を行っております。市場が閉まっている日曜日を利用して、普段は一般の方は入れない魚のセリ場で様々なイベントを行っています。魚のセリを開催し一般の方にセリに参加をしてもらったり、バナナの叩き売りを行ったり、その他にも市場関係の様々な会社がお店を出店します。毎回、感謝祭には本当に多くの人が来場します。
また、年末も多くの一般の方が田崎市場に来ます。おせち料理などの年末に向けた料理の買い出しに来るのですが、普段は一般の方には販売をしないお店も年末だけは販売をします。”田崎市場に行けば安くて良いものが手に入る”と考えて田崎市場に来ると思いますが、まさにその通りです。スーパーや一般のお店は、田崎市場で商品を仕入れていることが多いです。つまり、田崎市場で仕入れたものを一般の人に販売をしているのです。当然、そこにはスーパーやお店の利益が乗ります。そうしないとスーパーやお店はやっていけません。
ですが、田崎市場で直接食品を購入する場合はどうでしょう。田崎市場で食品を買う場合、そこにはスーパーやお店の利益は乗っていません。つまり”安い”のです。同じものがより安く買える可能性があるのです。どうですか。田崎市場のポテンシャルの高さを見た気がしませんか。皆さんは”本当の田崎市場”を知らない可能性が非常に高い。損しているんですよ、本当は。
なぜ、こんな話をするかと言えば、感謝祭や年末以外には一般の方が田崎市場に来ることがほとんどないからです。非常に勿体ない。鮮魚でも青果でも肉でも、直接小売りをしてくれるお店は結構ありますよ。例えば、私の義父は田崎市場内で海苔を販売していますが、スーパーで買うよりも遥かに良い海苔を販売しています。スーパーなどの小売店舗は、仕入れた商品に対して40~50{9b6a60116f1ce4138cb916d038a564d83dd1a941c3c2e5ff8f9a4f78ff99e0c8}の利益を乗せます。海苔の100枚入りをスーパーが2,000円で仕入れたとしたら、その小売価格は3,000円です。しかし、もし私の義父のお店で同じ3,000円の海苔を買ったら、全く質の違う海苔が購入できます。スーパーで買うよりもはるかに美味しい海苔を買う事が出来るでしょう。スーパー関係者の方々が、どうかこの記事を読まないことを心の底から願っています。。。
田崎市場の中は美味しいご飯が食べられるお店も充実しています。まずは”魚良”さん
朝の定食がALL400円であるという噂を聞きつけ向かったところ、なんと定休日でした。魚良さんには仕事仲間と飲みに行ったことしかなかったので、イキの良い魚たちの写真の撮りたいと思って9時ごろ言ったのですが。。。残念。お魚屋さん直営のお店なので、刺身定食などはまず間違いないでしょう。
次におススメしたいのが、”栄耀”さん。
中華料理のお店なのですが、安くてホント美味しい。元々は熊本の南区という場所でお店をされていたらしいのですが、熊本地震の影響もあり田崎市場内に移転。移転前も人気店であったようなので、おっきな期待をしてきていただいても大丈夫です。
油淋鶏(ユーリンチー)定食が人気のようですが、私のおススメは”冷やし担々麺”。ひょっとしたら、夏場だけの期間限定商品かもしれません。通常メニューには担々麺しか記載されていないので。
続きまして”万榮食堂“さん。
こちらのお店も海鮮がメインですが、ラーメンやら唐揚げやら酢豚やらホルモン煮込みやらメニューがとても充実しています。パッと見、市場内のお店にしてはお値段は普通なのですが、その料理の内容がスゴい。全てがてんこ盛りで登場します。私がお邪魔した時は”ホルモン煮込み”を注文する方が多くいました。私も次回はホルモン煮込みとビールを求めて伺いたいと思います。
最後はちょぼ焼きの”末広”さん。
「ちょぼ焼きってナニ?」という方もいると思います。私も「お好み焼きが変形した料理」くらいにしか思っていませんでした。が、全然違いました。
なんと、ちょぼ焼きは”たこ焼きの祖先”と言われているそうです。見た目がおこみ焼き寄りだったので勘違いしていました。大正時代には、駄菓子屋さんで子供向けのお菓子として販売していたそうです。かなりの歴史と伝統を兼ね備えた料理なのですね。
何あともあれ、まずは一度来てください。そして、アナタの目と口で確かめてください。イベントではない時の田崎市場に来れば、また違ったフインキを味わえますよ!
最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。