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2017.11.28   2020.07.12

何が違う?不動産投資におけるクラウドファンディングとREIT

REITとクラウドファンディングの違い

「金なし、ローン組むきなし、でも不動産投資に興味あり!」

 

世の中をなめている、としか思えない考え方です。このような考え方の人には厳しい現実をお腹一杯になるまで経験させないといけません。ちなみに私の考えなんですけど。。。

 

 

そんな私と同様の考え方を持つアナタは恐らく「REITならお手頃価格で投資できるからやってみようかな」と思っている事でしょう。やっぱり私にそっくりです。そして色々検討した結果、やっぱり投資しない、という結論に至るのではないでしょうか。アナタと私はドッペルゲンガーかもしれません。

 

 

REITへの投資は数万円からできます。そして運用自体はプロ中のプロがします。三井不動産・三菱地所・森ビルなど名だたる不動産会社が関わっているREITも多数あります。不動産投資というよりも「不動産での運用をお願いする」という側面が強いかもしれませんね。

 

 

実はもう1つ、少額から不動産投資が可能な手法があります。その名も「クラウドファンディング」。

 

 

クラウドファンディングによる不動産投資

 

 

クラウドファンディング(英語:Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す。群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。ソーシャルファンディングとも呼ばれる。

参照:Wikipedia「クラウドファンディング

 

 

天下のWIkipediaから「クラウドファンディング」の説明を引用してみましたが、少し分かりづらいですね。不動産投資におけるクラウドファンディングとは

 

「インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集め、その資金で不動産投資を行い、利益が出た場合には出資額に応じて利益を分配する」

 

ということになるかと思います。「少額投資可能」「出資額に応じて利益を分配」はREITもクラウドファンディングも同じですが、やはり違いもあります。違いがなければ当初より存在しているREITだけで事足りますもんね。

目次

1.すぐに換金できるか

REITは証券取引所に上場しているので、証券取引所が開いている時間であればいつも売買が可能です。つまり思い立ったらすぐに換金ができるという事になります。これは助かります。お金に困ったら「そうだ、REITを売ろう!」です。

 

 

他方、クラウドファンディングにおいては一定期間は換金が不可能になります。「半年」「1年」などの換金不可期間を設定しているものが多いようです。この点はちょっと引っかかりますね。例えば1万円の投資であれば1年くらいは頑張れば生活は出来るでしょうが、金額が大きくなるにつれて換金不可期間は重くのしかかってきます。

 

 

換金性から見ると、やはりREITに軍配が上がります。換金性を確保は最大のリスクマネージメントであると私は思います。例えば不動産市場全体に不穏な空気が漂った場合、すぐに逃げられるのか、それとも期間を待たなければいけないのかでは雲泥の差です。この点はクラウドファンディングにとっての今後の課題ですね。

2.元本割れが起こるのか

投資による元本割れのリスク

REITは日々元本割れとの闘いです。上場しているので当然と言えば当然ですが。もちろん元本を上回ることもありますが、2017年の11月現在では元本割れの可能性の方が高いでしょう。不動さ市場全体の動きが軟調なので。調整局面といったところなのでしょうが、微調整で終わることを願っています。

 

 

クラウドファンディングも投資なのでもちろん元本割れは十分にあり得ます。分散投資ではなく個別物件への投資なので、その物件での状況がダイレクトに投資家に伝わります。しかし、クラウドファンディングの運用会社によっては例え物件の価格が下がっても3割までなら運用会社が負担する、という条件を付けているところもあるそうです。つまり、投資家の元本割れは物件価格が3割以上下落して初めて起こる、ということになります。

 

 

両者とも真っ当な「投資」であるので、元本割れは仕方ありません。しかし、この「3割減までは運用会社負担」は凄いと思います。物件の価格が3割下がるということは滅多に起きえないので、投資家保護の色が非常に強いを見受けられます。

 

 

裏を返せば、毎月の運用費用などでガッポリ利益を徴収している可能性はありますけどね。

3.個別投資か分散投資か

REITは分散投資です。REITの投資をすることによって、間接的にREITの所有する様々な物件へ投資をしたことになります。分散投資はリスマネージメント上重要ですが、REITによっては所有物件数が数百にのぼることもあります。もう何が何だか分からなくなる可能性も否定できません。

 

 

クラウドファンディングは個別投資です。クラウドファンディングの運用会社が投資家を募集する際にも、個別物件を明示した上でのものとなります。これは非常に分かりやすい。バチっと物件が明示されると愛着もわいてきます。個別物件のみへの投資という点ではリスクがありますが、少額投資が可能となっていますのでその点で個別物件リスクを低減していると考えて良いでしょう。

 

 

最初にも述べましたが、

 

REIT=投資資金を複数の不動産で運用してもらう

クラウドファンディング=個別不動産に投資する

 

というイメージを持たれて問題ありません。

4.まとめ

REITもクラウドファンディングも「少額での不動産投資を可能にした」という点で従来の常識を打破しました。

REITとクラウドファンディングの利回り差はほとんどない.

 

2017年8月に投資用不動産で運用で国内最大手のケネディクスがクラウドファンディングに参入するというニュースがありました。ケネディクスと野村総合研究所が合弁でクラウドファンディングの事業会社を既に設立済みであるとのこと。運用期間は半年から2年。現在想定している利回りは、

 

「4%以下」

 

だそうです。

ちなみにREITの平均利回りが4%弱なので、REITよりも利回りが低いスタートとなります。どうなんすかね。。。

 

 

合わせて「銀行の定期預金と比べればナンチャラカンチャラ…」って書いてありましたけど、こういう時に定期預金だの国債だのの金利と比べること自体間違ってませんか。定石なのは分かりますけど、

 

「ぶっちゃけREITより利回りは低いです!」

 

と言い切ってくれる人がいたら、私はその人を尊敬します。

 

 

最後までお読み頂きましてありがとうございました。


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