不動産の価格がついに限界突破しました。不動産と言っても主に投資用不動産の価格ですが。
東京の都心のオフィスビルが利回りなんと「2%台」で取引されたようです。オカシイですよね。201年11月現在、J-REIT全銘柄の平均利回りは4%を超えています。REITの半分程度の利回りって。。。
しかもこの利回り、表面利回りです。
なので実質的な利回りはもっと低いです。ひょっとすると1%未満かもしれません。ハッキリ言わせてもらうと私には買う意味が分かりません。不動産投資のメリットの1つである高利回りが完全に損なわれています。東京のど真ん中のピッカピカのオフィスビルかもしれませんが、私が社長なら買いません。絶対に。
ちなみにこの異常現象、東京に限った事ではありません。私の知る限りでは福岡でも似たような現象が起きています。福岡というか主に博多ですが、業者さんが提示してくる売出価格がヤバいです。それこそ東京と同等レベルの2%台も最近ありました。首をかしげるレベルを超えて、首の骨が折れそうです。
これだけならまだ理解できるのです。投資用不動産の価格の上昇が引き起こしたものであると理解できるので。「不動産を買うぞ!」の号令のもと不動産が買い進められれば、いずれはこのような状況が起きることは想定できます。しかし、他方で理解不能な現象が起き始めています。
不動産の立地いによっては値崩れが起き始めています。特に地方の物件。半年前に聞いて「高すぎだろっ!」と思った不動産があったのですが、予定通り売れ残っていました。先日、改めて価格を聞いたところ、なんと売出価格が数億円も下がっていました。しかも10億円に近い方の数億円です。もともとの価格設定がオカシイのは分かっていましたが、「下がりすぎだろっ!」とツッコミをいれてしまいました。
当初の売出価格は一体なんだったのでしょうか?売主さんが気分屋さんだっただけかもしれませんね。
それぞれの物件概要書をこの記事に貼り付けられればオモシロいのですが、守秘義務等の関係でそれが出来ないのです。残念です。
福岡で「坪単価2,000万円以上」という物件もありました。建物も建ってます。立地は良いのですが、この物件も購入したら表面利回り2%台になる予想です。売主さん、悪い事は言いませんが1つだけ言わせてください。
「その価格じゃ絶対に売れません!」「本当に売る気あるんですか?」
ついつい2つも言ってしまいました。
もう今の投資用不動産価格についていける人が居なくなっているのが原因でしょう。つまり誰も買えなくなっているのです。東京はまだ東京オリンピックがありますし、今後も人口の増加が予想されていますので、スーパーアグレッシブな不動産ファンドさんなどが買うかもしれませんが、地方では確実に投資用不動産が売れなくなっています。
地元熊本でも表面利回りが6%を下回る賃貸マンションがありましたが、案の定売れてません。そりゃ買わないでしょ。売主さんが高い価格で購入しているからかもしれませんが、もうちょっと考えたほうが良いと思いますよ。今後は不動産市場が冷え込みますから。
とりあえず売りましょう。損失が出てしまう場合でも許容範囲であれば売りましょう。今が撤退の時期です。